[[多自由度コロキウム]]

#contents

*第2回(8/17) [#qf9a0bb0]
**実在するとはどういうことか:メタ形而上学研究から見えてくるもの [#n1f04bf9]

8月17日(金) 13時30分〜 (2時間程度を予定)

-''講演者'' 
 [[小山 虎 氏>http://researchmap.jp/read0054855/]]
(大阪大学大学院人間科学研究科)
([[知能ロボット学研究室>http://top.irl.sys.es.osaka-u.ac.jp/home/member]])

-''要旨''
 「実在とは何か」「何が存在するのか」「この世界はどのようなものなのか」。これらはどれも「哲学的」な問題の典型であろう。哲学では、こういった問題を扱う分野は「形而上学」と呼ばれるが、形而上学は必ずしも哲学の中心問題であり続けてきたわけではない。特に20世紀に入ってからは、形而上学的問題は疑似問題である、あるいは、哲学ではなく自然科学によって解明される問題である、あるいは、真に重要な哲学的問題(例えば、心や意味に関する問題)の解明には不必要だから積極的に取り組むべきではない、といった考えがが主流となり、形而上学は極めてマイナーな分野になっていった。~
 ところが、このような状況は20世紀の終わり頃には大きく変化し、現在では、形而上学は哲学の主要な一分野として復活している。これは単なる情勢の変化、もしくは流行のなせるわざにすぎないのだろうか。本発表では、形而上学そのものの変化に注目する。発表者がこれまで行なってきたメタ形而上学研究(形而上学についての研究)によれば、現代の形而上学は伝統的な形而上学と主題は共有しつつも、方法論が大きく異なる。すなわち、形而上学は新たな方法論を採用することにより、新たな研究プログラムとして生まれ変わったとみなしうるのである。~
 本発表では、このような見解に基づき、現代の形而上学がどのような研究プログラムなのか、そしてそのプログラムでは「実在」がどのようなものとみなされるかを紹介する。

-''お楽しみ企画'':15:30頃、コロキウムの後、みんなで「スイカ割り」を実施。

*第1回(8/8) [#ydf5c483]
**ローレンツ対称性がない場合の南部・ゴールドストーンモード [#od0ce700]

8/8(水) 15時00分〜 (2時間程度を予定)
8月8日(水) 15時00分〜 (2時間程度を予定)

-''講演者'' 渡辺 悠樹(米国カリフォルニア大学バークレイ校 大学院生(博士課程))
-''講演者'' 
 [[渡辺 悠樹 氏>http://panic.berkeley.edu/~watahoo/]]
([[米国カリフォルニア大学バークレイ校 大学院生(博士課程)>http://ut-osac.org/todai11w/111218Watanabe.pdf]] )

-''要旨''
 「系の連続的対称性が自発的に破れると、ギャップレスな励起モードが現れる」という南部・ゴールドストーンの定理は1960年代に構築されて以来物理学の基礎をなしてきた。素粒子物理学で通常仮定される「ローレンツ対称性」がある場合には、南部・ゴールドストーンモードの数や分散関係といった性質は詳細に理解されいた。しかし、「自発的対称性の破れ」という現象自体はローレンツ対称性がない場合にも非常に普遍的に現れる。例えば結晶や磁石、超流動はその例であり、これらの物質中に見られる南部・ゴールドストーン粒子は低温での物性を大きく左右する。その例として、「結晶の比熱は低温でT^3に比例する」というデバイのT^3則も南部・ゴールドストーン粒子すなわちフォノンに着目することにより説明される。~
 このような多くの具体例・応用例にもかかわらず、ローレンツ対称性がない場合の南部・ゴールドストーン粒子の数や分散関係を統一的に説明する理論は今まで構築されていなかった。今回我々は有効ラグランジャンの方法を用いてこれに成功したので、「自発的対称性の破れ」「南部・ゴールドストーンモード」といった基礎的な部分も含め概説したい。

「系の連続的対称性が自発的に破れると、ギャップレスな励起モードが現れ
る」という南部・ゴールドストーンの定理は1960年代に構築されて以来物理学
の基礎をなしてきた。素粒子物理学で通常仮定される「ローレンツ対称性」が
ある場合には、南部・ゴールドストーンモードの数や分散関係といった性質は詳
細に理解されいた。 しかし、「自発的対称性の破れ」という現象自体はローレ
ンツ対称性がない場合にも非常に普遍的に現れる。例えば結晶や磁石、超流動
はその例であり、これら の物質中に見られる南部・ゴールドストーン粒子は低
温での物性を大きく左右す る。その例として、「結晶の比熱は低温でT^3に 比
例する」というデバイのT^3則 も南部・ゴールドストーン粒子すなわちフォノン
に着目することにより説明される。 このような多くの具体例・応用例にもかか
わらず、ローレンツ対称性がない場合 の南部・ゴールドストーン粒子の数や分
散関係を統一的に説明する理論は今まで 構築されていなかった。今回我々は有
効ラグランジャンの方法を用いてこれに成 功したので、「自発的対称性の破
れ」「南部・ゴールドストーンモード」といった基礎的な部分も含め概説したい。

参考文献:

H. Watanabe, H. Murayama,
-''参考文献'':
H. Watanabe and H. Murayama,
Unified Description of Nambu-Goldstone Bosons without Lorentz Invariance,
Phys. Rev. Lett. 108, 251602 (2012).
http://jp.arxiv.org/abs/1203.0609
[[Phys. Rev. Lett. 108, 251602 (2012)>http://prl.aps.org/abstract/PRL/v108/i25/e251602]]. 
([[e-print arXiv:1203.0609>http://jp.arxiv.org/abs/1203.0609]])

American Physical Society の exceptional research に選ばれました:
http://physics.aps.org/synopsis-for/10.1103/PhysRevLett.108.251602
-
American Physical Society の [[exceptional research>http://physics.aps.org/synopsis-for/10.1103/PhysRevLett.108.251602]] に選ばれました


 

名古屋大学 情報科学研究科 複雑系科学専攻 多自由度システム情報論講座