多自由度セミナー/2008年度

多自由度セミナー

第一回(6/19)

Swarm Oscillatorsモデルの"Membrane"パターン

6/19(金) 15時00分〜 (2時間程度を予定)

内部自由度と空間自由度を持つ素子群が相互作用によって構造創発する系は、アリコロニーの最適化、極性分子群の挙動など自然界に多く観られる。 このような系の、ある多重分岐点に着目し、中心多様体縮約によって導出された普遍性の高いモデルがSwarm Oscillatorsモデルである。 このモデルでは、振動素子群が、四つの実パラメータやシステムサイズ、素子数に応じて、様々な時空パターンを形成する。 例えば、三叉状に並ぶもの、階層的クラスターを形成するものなどである。 今回は、それらの中でも特に"Membrane"パターンに着目する。 Membraneパターンでは、ほとんどの素子はダイナミックに変化する膜状に配置し、残った少数の素子がその膜に囲まれるという複雑な挙動を示す。 この複雑な挙動を数理的に解析するのは困難に思われる。 そこで、まず2素子の系を考え、その外挿によってMembraneパターンの形成メカニズムの一端を説明する。 またMembraneパターンは、あるパラメータ範囲内では、安定なリミットサイクル軌道に漸近することがある。 このとき、素子群は同心円上に配置され、対称性の良いパターンを成す。 このパターンを我々は"Section of fruit"と呼んでいる。 Section of Fruitパターンの、非対称な素子間相互作用による形成メカニズムについても説明する。


 

名古屋大学 情報科学研究科 複雑系科学専攻 多自由度システム情報論講座